がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

「オリエンタル霊異譚 幽冥鬼使」の確率計算

数学苦手なんで(……とも言ってられないんだが)、馬力で計算してみたw

厳密には「3以上の時は技能値(等)が足される」ので、その辺で少し加減されるんだけど。
いったん「ダイス目だけ」で、陰徳値無考慮で純粋に「ダイスの確率」で確認。
プログラムでざっくり書いてるんで端数誤差あるんだけど、その辺は気にせずに。

0 27.777778%
3 4.320988%
4 4.783951%
5 8.641975%
6 9.567901%
7 12.962963%
8 10.030864%
9 8.641975%
10 6.17284%
11 4.320988%
12 2.314815%
20 0.462963%

「n値以上」だと、こんな感じ。

0以上 100%
3以上 72.222223%
4以上 67.901235%
5以上 63.117284%
6以上 54.475309%
7以上 44.907408%
8以上 31.944445%
9以上 21.913581%
10以上 13.271606%
11以上 7.098766%
12以上 2.777778%
20以上 0.462963%

ここの判定と比較的近似と思われる、2d6の分布は大体こんな感じ。

2 2.78%
3 5.56%
4 8.33%
5 11.11%
6 13.89%
7 16.67%
8 13.89%
9 11.11%
10 8.33%
11 5.56%
12 2.78%

2 100.00%
3 97.22%
4 91.67%
5 83.33%
6 72.22%
7 58.33%
8 41.67%
9 27.78%
10 16.67%
11 8.33%
12 2.78%

比較っぽい表にすると、こんな感じ。

0 - 100%
2 100.00% -
3 97.22% 72.222223%
4 91.67% 67.901235%
5 83.33% 63.117284%
6 72.22% 54.475309%
7 58.33% 44.907408%
8 41.67% 31.944445%
9 27.78% 21.913581%
10 16.67% 13.271606%
11 8.33% 7.098766%
12 2.78% 2.777778%
20 - 0.462963%

一概には言いにくいんだけど、中程度の難易度を想定するときは「平目で、2d6の時より1くらい値を下げておく」をベースにすると、割と、近似するんじゃなかろうか? と。

なお、コード(デバッグ出力があちこちあんのは気にすんな)。

<?php

// 元ネタ
$base = [];
for($i = 1; $i <= 6; ++$i) {
    for($j = 1; $j <= 6; ++$j) {
        for($k = 1; $k <= 6; ++$k) {
            for($l = 1; $l <= 6; ++$l) {
                $base["{$i},{$j},{$k},{$l}"] = [$i, $j, $k, $l];
            }
        }
    }
}
// var_dump($base);

// 確認
$data = [];
foreach($base as $k => $v) {
    // いったん、サイコロの目をsort
    sort($v);
    
    // 先にクリティカル確認
    if ( ($v[0] === $v[1])&&($v[1] === $v[2])&&($v[2] === $v[3]) ) {
        echo "クリット: {$k}\n";
        $data[20] ??= 0;
        $data[20] ++;
        continue;
    }
    // 失敗を算出
    if ( ($v[0] != $v[1])&&($v[1] !== $v[2])&&($v[2] !== $v[3]) ) {
        echo "ファンブル: {$k}\n";
        $data[0] ??= 0;
        $data[0] ++;
        continue;
    }
    // 通常成功を算出(面倒だから馬力)
    if ( ($v[0] === $v[1]) ) {
        $key = $v[2] + $v[3];
        echo "{$k} => {$v[2]} + {$v[3]} = {$key} \n";
    } elseif (($v[1] === $v[2])) {
        $key = $v[0] + $v[3];
        echo "{$k} => {$v[0]} + {$v[3]} = {$key} \n";
    } elseif (($v[2] === $v[3])) {
        $key = $v[0] + $v[1];
        echo "{$k} => {$v[0]} + {$v[1]} = {$key} \n";
    }
    //
    $data[$key] ??= 0;
    $data[$key] ++;
}
//var_dump($data);

// sortして
ksort($data);
// 合計値出して
$total = array_sum($data);
// 各値の確率を出力
foreach($data as $k => $v) {
    printf("%d: %f%% \n", $k, $v/$total*100);
}

「TRPGとは?」っていう壮大な疑問への1回答を書いてみる

どっちかってぇと「TRPGをすでにやっている人たちと議論をするための土台」というよりは「まだ一度もやったことがない人に向けての説明」って切り口を想定してますんで、そんな感じで。

イメージとしてベースにあると楽なのが、コンピュータのPRG(ドラクエとかFFとか)、あるいはオンラインゲームのMMORPG(FF14とか)あたり。
あれらは「人間が(ゲーム内の自分の分身である)キャラクターを動かして」「コンピュータが色々な処理(戦闘で攻撃が当たったかどうか?の判断とか)をする」ような感じですが。
この「コンピュータが色々な処理をする」の部分が人間になり(往々にして、マスターとかキーパーとかステラーとか呼ばれます)、「キャラクターを動かす人間(プレイヤー、と言う事が多いです)が複数人になる(あたりが、MMOっぽい)」感じです。

これを、往々にして「複数人でテーブル(卓)を囲んで」「言葉を使って会話をしながら」RPGを楽しむので「テーブルトークRPG(TRPG)」って呼称される……ってな説明が多いかと思います。
なので、(まぁコンピュータの補助があるかもしれないけど、基本的には)人間が処理をして人間がキャラクタを動かして遊ぶ、ので、がっつり「人間と人間のゲーム」になります。ボードゲームとかウォーシミュレーションとかと一緒ですねその辺は。

人間がルールの処理をするので、創意工夫や提案などを盛り込む余地がある事も多く、人によって色々な楽しみ方ができるのは、魅力の一つだと思います。

また、最近は、YouTubeなどで動画配信もあるようなので(その辺、おいちゃんは詳しくないのであまり深く言及ができないのですが)。
「楽しみ方は色々なので、そのうちの1バリエーションである」前提ではありますが、雰囲気などを知るために動画を見てみるのも楽しいと思います。

さて。 TRPGは、大まかに
・システム(ルール+世界観)
サプリメント
・シナリオ
・「TRPGの楽しみ方」のターゲット
によって色々なバリエーションが出てくるかなぁ、と思っています。
以下、簡単にかみ砕いてみます。

システム(ルール+世界観)

TRPGは「ゲーム」なので、ゲームのルールが記載されているもの(本)があります。これが「システム」と呼ばれるものです。
有名どころは……書くと偏りがあるので色々と言われそうではありますが、「クトゥルフ神話TRPG」「シノビガミ」「ソード・ワールド」「シャドウラン」「ダブルクロス」「パラノイア」「ログ・ホライズン」「マギカロギア」「ダンジョンズ&ドラゴンズ」などがあります(ほかにもまだいっぱい)。
また、多くのシステムは大体「世界観」を持っていて、それは例えばファンタジーだったりSFだったり現代社会だったりします(たまに「世界観を持たない」システムもありますが、その場合はサプリメント(後述)で追加される事が多いです)。
その世界観によって、例えば「いわゆるファンタジー世界なので魔法があって核とか家電とかはない」「現代社会なんでネットとコンピュータはあるけど魔法も超能力もない。なおこの世界では日本でも銃器を持てるし使える」なんていう「そのシステム(世界観)の中での"常識"」が、大雑把だったり細かくだったりしますが、定義されていきます。

なので「システム」が決まると「ゲームを行う上でのルール」と「基本的な世界観」が(ある程度)決まります。
(マスター側としては「やりたいこと」から「それにマッチする世界観やルール(=システム)を選択する」事も多いです)

サプリメント

TRPGサプリメント(とかエキスパンションとか拡張ルールとか)と書かれると、それは「ルールや世界観に追加を与えるもの」になります。
これによって、「新しい世界観が追加」されたり「今まで謎だった**が明らかに」なったり「新しい武器や道具や能力やその他のルールが増えたり足されたり」します。
たまに「以前のルールで、明らかに問題があったものの修正」が入る事もありますね。

シナリオ

基本的には「マスターが用意するもの」です(自作か他作かはともかく)。
TRPGでは、1回分のゲームを「セッション」と言いますが。「今日のセッションはどんな感じの流れなのか」が、大雑把だったり詳細だったりしますが、書いているのがシナリオです。
たまに「このシステムの本来の世界観はAだけど、今回のシナリオはBの世界観でやります」といった感じで世界観が変わったりする事もあります、ので、「今日のシナリオはどんな感じなのか」はちゃんと聞いておくとよいでしょう。

TRPGの楽しみ方」のターゲット

善し悪しではないのですが、TRPGは人によって「色々な楽しみ方ができる」ので、「なにを楽しみたいのか」を、大枠くらいではすりあわせておいたほうがよいと思います。
「何を重視してプレイするか」で……

TRPGは元々シミュレーションから発生しているので「戦闘などを、ルールに厳密に則って処理する」楽しみ方があります。
・扱っているキャラクタの「役割」や「性格」を重視して、そのキャラクター(の性格、または役割)を「演じる」楽しみ方があります。
・シナリオと(大抵は複数の)キャラクタがセッションをしていくと、それはさながら「一つの物語」のようになる事もあります。そんな「物語を紡ぐ」楽しみ方があります。
・シナリオの多くは「謎の解明」や「ダンジョンのクリア」などわかりやすい目標がある事も多く、そういった「出された問題をクリアする」楽しみ方があります。
 → この「クリア」も、「パーティでクリアする」楽しみや「他の人を出し抜いて自分が利益をたくさん得る」楽しみ方などがあります。
・また、最近は動画で配信する事もあるので、「外に魅せるように演技したり台詞回しを工夫したりして、配信の反応などを楽しむ」楽しみ方があります。

上述は必ずしも排他ではないのですが。 例えば「どちらかというと現実っぽいシビアさとルールの厳格さを楽しむ」傾向と「どちらかというとドラマチックで劇的で主人公補正を楽しむ」傾向は、比較的混ざりにくいので。
「どんな楽しみ方をしたいのか」のすりあわせは、相応に重要だと思います。
また併せて「自分が好まない楽しみ方」は、あくまでも「Not for meなだけ」であることも踏まえておくとよいでしょう。

最後に

身も蓋もない話なのですが、「人間同士の遊び」なので、相性も相応に重要になってきます。
相性のよいマスターさんやプレイヤーさん、というのがある一方で、相性が悪いマスターさんやプレイヤーさんもいるか、と思いますので。
一つには「第一印象を大切に」しつつ、なんどか遊んでみるとよいと思います。

また、初めてTRPGをやる時。オフラインのセッション(コンベンション、というものが定期的に、有志によって開かれています)の時は。
最低限「筆記用具(シャープペンシルと消しゴム)」を持参するとよいでしょう。
通常、サイコロ(ダイス)も必要になるのですが、少し特殊なサイコロが必要な事もあるので、大体の場合は「マスター(か親切なプレイヤー)が貸してくれる」ので、あんまり気にしなくてよいと思います。

プレイするときは「どんな事をしたいのか」をできるだけ明確にして、それをマスターに伝えてみると、事故が減ると思います。
「どんな事をしたいか」はそんなに大上段に構えなくてもよいので。マスターの説明などを聞いて「あ、これ面白そう」と思ったらそれを伝えてみる、くらいから始めてみてもよいかと思います。

そうして、なんどかプレイして楽しかったら、好きなシステムで使うサイコロを買ったり、システムを(購入可能なシステムなら)購入してみるとよいでしょう。

May the "Nice TRPG" be with you.

量子的コネ取得

TRPGのお話でごんす。
システムは割と「どこでも」。

TRPGで、ある程度(以上)社会戦をやるキャラにおいて、或いはシステムにおいては「基本的に全員*1」とか。
「コネクション(知己、友人、つながり、縁故、その他)」の類いは割と必要で重要になります。

……が、一つ目には「そのシステムの世界観」と、それ以上に割とでかいのが「"マスターが認識している"そのシステムの世界観」によって、「どのコネを取るか?」ってのは、割と色々と虹色の回答が待ってます。
まぁある程度ベテランになったら「とりあえず安全かつ堅い所」とか「なんならGM相手にリアル社会戦(言いくるめ等)」なんて方法がないわけでもないのですが、そこまでいきつかない人に取っては色々とシビアで難儀な所になります。

で、おいちゃんがちょいちょいやっているのが「量子的コネ取得」。
この"量子的"は、量子将棋あたりを想起いただくとよろしいんじゃないか、と思われます。

方法。

例えば「コネが3つ取れる」ような背景やコストやポイントやCPや自由割振点なんかを支払ったとします。
キャラシには「コネ 3」とだけ書いておきます。
で、そのままセッション開始。

セッション中にコネが必要になった時に「貴方は今、コネを3つ取る事ができますが、その1つを使って**(例:警察)のコネを取得しますか?」と聞いて、もしYesなら「コネがある事にする」「そのPCのコネの1つは"警察"に固定される」という風に運用をします。
これ、全員にやってもいいし「初心者だけ」とか「上級者以外」とか、まぁその辺も割と柔軟に。

そうすると、「コネ」っていう特徴を比較的取りやすいのと、一方で「取ったのに使えなかった orz & 他のコネだったら大活躍したのに orz」っていう orz を減らす事ができます。

なんていう方法を、ちょいちょいやってまして。
ほら、いうじゃないですか「キャラメイクはフレンドリーに、セッションはデッドリーに」って*2

多分わりと「システムあんまり選ばずに使える」小技なんで、明文化してみました。

*1:シャドウランとか……まぁ把握しているのは古い版のだけど

*2:言わない

TRPGでPvP?

元ネタはこちら
https://twitter.com/tokutomohide/status/1184753614012567553

TRPGって興味深いなぁ~と思うモノの一つがPvPボードゲームやカードゲームでのPvPはいいのにTRPGはダメって人も多いと思う。
あれってなんでなんだろうねぇ。

とりあえず定義として
PvP
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E5%AF%BE%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC

2人以上の(人間)プレイヤー同士で行われるゲーム内戦闘

としておく。
……「プレイヤーじゃなくてキャラクタだろ?」って突っ込みは、一端おいといて*1
「キャラクタ同士が、手をつなぎ合って協力するのではなく、敵対して場合によっては相手を殺害するまでを視野に入れた行動を取る」くらいの感じ、を想定。

おいちゃん的には
・システムとメンツによる
ってのが最終的な見解なんだけど、つまり「システムとメンツでいくつかの条件がそろった時はOK、それ以外はNG」って考える事が多いかなぁ。

PvPの場合、多くの場合において「勝ち負け」が発生して、勝ったほうはいいんだけど、負けたほうに禍根が残りやすいので。
また、どちらかというとTRPGは「勝敗を決める」ゲームであるというよりは「協力してナニかを行う」と考えている人のほうが多いと思うので……それはつまり「誰も負けない」を、想定したり想起したり前提にしていたりする、事が多いので。
主に敗者に対する「なんらかの配慮」がない限り、PvPは「事故につながる可能性が高かったり、一因になったりしうる」ので。

その辺りから「一定の前提条件が満たせている環境」以外では、PvPは「禁止、NG、御法度」と言われることは、少なからずあると思うし、おいちゃんもそれにはtrueを感じるかなぁ、と。

かみ砕いて。
まず、システム的に「ほぼNGであろう」と思われるTopが、D&D系列。
あれでPvPとかされてもメインのダンジョンがほぼ攻略できないと思われるので、チガウと思う。

それ以外だと……後は「メンツによる」んだけど、(ライト)ファンタジー系なんかは、比較的「条件のそろうメンツが集まりにくい」ので、割と忌避する可能性が高いかなぁ。
……いやまぁGURPS ルナルで「ド派手なセッション」もやったから、「無理」とは言わんが(笑

普段おいちゃんがやる*2システムだと。

・深淵:普通に発生しうる
シャドウラン(第2版):普通に発生しうる
・ヴァンパイア:ザ・マスカレード:普通に発生しうる
ソードワールドRPG(文庫版/完全版):滅多にない
GURPS ルナル:滅多にない
央華封神RPG:ない

こんな感じ、かなぁ。

内訳。

・深淵:普通に発生しうる
おいちゃん、いわゆる昨今の言い方だと「渦型」と呼ばれる類いのセッションが好き*3なのと。
テンプレートは「全部OK」なので。
……「白馬を連れた娘」と「奇妙な旅人」とか1パーティにいたら、大概、以下略、でしょ?(笑
その辺は「選んだテンプレートによっては起きうる」事を前提に「それがOKな人」って募集をするかなぁ。基本。

シャドウラン(第2版):普通に発生しうる
「仲間、と呼ばれる人達が、信用できるんならチームカルマも差し上げますし、チーム組んで頂いてよいですよ」って発言をする(笑
なお、情報は基本「全部伏せて、紙に書いて個人に手渡し」をする、ので。……特においちゃんが望んでいる訳ではないが*4、情報を隠したりごまかしたりバミったり詐欺ったり、色々(笑
勿論「組める相手とは組む」ものですが、同時に「組むに足らない相手であれば食らう」事も、ちょいちょいと拝見したり拝聴したり拝聞したり(笑
その結果としてのPvPは、そりゃ「あり得るよねぇ」と、しか。

・ヴァンパイア:ザ・マスカレード:普通に発生しうる
クランにもよるし立ち位置にもよるのですが。状況によっては「PvPも起きうる」よねぇ、と。時々、真っ二つに割れますしw
まぁ「PvPしてる余裕がない」事も往々にあるので*5、「PvPの前にまず保身」って流れでPvPがお流れになる……事もあるし「保身のために仲間を売る」事も、ほら、ねぇ(笑

ソードワールドRPG(文庫版/完全版):滅多にない
たま~~に「PvPがおきそうな」シナリオも組みますが。
どちらかというと「みんなで仲良く協力して」のほうがシナリオ的にもシステム的にも組みやすいので、滅多にやりませぬ。

GURPS ルナル:滅多にない
身内の「500cpセッション」とかいう機知外セッションは除外して。
通常、コンベでやるような時だと「穏当に」組むので、PvPは想定してないですねぇ。

央華封神RPG:ない
システム的に「悪いことをしたら落ちる」ので、やらない、し、基本「極めてやりにくい」と思う。

こんな感じ。
………うんシステムが悪いよねぇおいちゃんは悪くない*6

で。
PvPが「出来うる」システムにおいて、後は「メンツ次第」。

まず
・キャラクターとプレイヤーの分離が出来ないタイプがいたら、NG(やらない/やらせない)
ここは絶対。それが出来ない人は、PvPは間違いなく「止めたほうがいい」。

そこを前提にして、あと最低限としては
PvPをしかけるからには、自分のキャラクタが殺される覚悟がある
事が、必須。「自分は仕掛けるけど他人が仕掛けてきたら怒る」タイプは、やっぱり駄目。

で、あとは
・それなりに理由とか筋とかがあるPvPをする事
ってのが、以外と外せないライン。
「ボクのキャラクタは通り魔のように発作的に無差別に人を殺します」ってキャラにしたら、まずそもそも「今ここにいるかどうか?(捕まってないかどうか?)」で1ハードルあるし、さらに「そんなキャラであれば警察機構含めてあちこちから警戒されているであろうからほぼ確実に動向は見張られてるよねぇ」って話しになるので、多分、セッションは困難だと思う。
そんな風に「なぜ、その対象とPvPしたいのか?」について、相応に筋と理由が通せないと、PvPは厳しいのではないかしらん。

最後に
・卓の全員が「PvPあり、でよい」って合意が取れること
が、重要。まぁ「マスターがPvPありきって今日は考えてる」んならマスター紹介でそのように言うけど(それで入ってきて「PvPはイヤだ」言われてもさすがに知らん)。
そうでない場合は「卓の全員の合意」が取れない限り、原則として認めないかなぁ。TRPGは「みんなで楽しむ遊び」だから。

この辺の条件が満たせるのが、下限。
……ただまぁ「PvPをやりたい」って人の何割かが、ここに引っかかったりするので、色々と難しい。

後は、出来うる限り望ましいのが

・演出がちゃんと出来ること
これは「PvPそのものの演出」だけではなくて「いつ、そのキャラクタを屠るか」のタイミングとか、その辺を含めて。
やっぱり理想は「クライマックスで殺る」が、一番、楽しいよねぇ(笑
後は「戦闘はするけど逃がす」とか*7
そういった「相手の事もちゃんと配慮する」行動が、TRPGを楽しくする秘訣だと思うの。

………まぁ書いていてなんだけど、結構山盛りの前提条件が必要なんだよねぇPvPをやろうとすると。
で、「見知った、気心の知れたメンツ」でやると、勿論それは「とても楽しいひととき」になる可能性、が、山盛りであるんだけど。
そうでない場合、これだけの前提条件を「初対面*8」でどれくらい満たせるか? ってのが、ちょっと厳しいかなぁ、と。
「わかっているつもりだったけどいざ自分のPCが殺されたら実は理解してなくて納得してなかったでござる」とかも、あるしねぇ。

という感じなので。
「(PvPが)TRPGはダメって人も多い」のは、そんな辺りが、理由の一つなのではないかなぁ? と、おいちゃんは愚考してみたり。

「あんた、コンベでちょいちょいやってるじゃん*9」とか言うなちゃんと色々配慮はしてるんだ(笑
まぁ「PvPありあり」って言って、本当にPvPに発展するの、半分以下くらいの確率だしねぇ。基本的には「PvPしている暇を与えない」ので、皆さん、生き残る事に必死でいらっしゃいますしwww

……なんて話しをツイッターで書こうかと思ったのですが割と長文になったのと「せっかくだし残しておくかねぇ」と思ったので、雑文を、ちょろりと。

*1:本当に「プレイヤーvsプレイヤー」なら、それは警察案件になるので(笑

*2:……やる、って言わせてくれ……まだやる気は山盛りであるんだ orz

*3:というかそれしかやらない

*4:アジテーターはこういう物言いをするよねぇw

*5:by おいちゃんのセッション

*6:責任転嫁

*7:その後は、嬉し恥ずかし 敵対関係w

*8:コンベだと、初対面さん多いよね

*9:おいちゃんがマスター

夢歩き おいちゃん変

久々のTRPGネタ。
先日、他人さまのマスターで深淵をやる機会がちょいちょいとありまして。
何となく思ってないわけでもないのですが「おいちゃんの"深淵の夢歩き"」って、いくつか特徴的なところがある可能性、が想起されたので(ってか差分があったので)。
これが「駄目マスター」だと「駄目なんだなぁ」で片付くのですが、そうではないちゃんと面白いマスターさんで、かつ「おいちゃんとは違う夢歩き(の見解)」だったので、興味深いこの感覚が薄くなる前に一筆。


あぁ当然ですが、以下ぜんぶ「おいちゃんの個人的見解」ですので念のため。


さて。
おいちゃんの夢歩きスキルのベースはぶっちゃけると「Tarot占い」です。
知ってる人しか知らないような気がしますが*1、おいちゃんは、プロのTarot占い師でもあります。
それ一本で食ってた時期もそれなりにありますし、そのあとも色々と占いは受け付けてますし*2、素人さんとかセミプロさん相手に教えてた時期もある、くらいにはプロです。


閑話休題


なので、おいちゃんの夢歩きを「十全に習得する」場合「じゃぁまずはTarotを一通り理解しようか」とかいう気の狂ったお話になるので、まぁそこまで踏み込まない程度に(笑


まずは夢歩きの回数から。
まぁ深淵で「オープニング」と「エンディング」に夢を歩かない、というケースは相応にレアであると思われるのですが。
それ以外に「何回夢を歩くか」は、割と、マスターさんによる色が出るような気がいたします。


おいちゃんは、「オープニング」「エンディング」以外で、キャラにもよりますが大体3〜5回くらいは夢を歩かせるようにしています。場合によってはもうちょいましまし。
多分、めっさ多いです(笑


この辺はおいちゃんの「深淵、というゲームに対するスタンス」などあるか、と思うのですが。
おいちゃんの深淵は、どちらかというと「事実をリアルに正確に」というよりは「幻想的に美しく狂おしく感情の渦に振り回され翻弄されるように」的なセッションを、割合に好みます。
その辺で「夢歩き」ってのは、とても「日常に入り込む非日常」を演出できるんで、割と多用するんですね。
「夢と現(うつつ)の間(あわい)」ってな感じ、でしょうか。


あと、基本キャラクターは「悲惨で陰惨で致命的で暴力的な*3運命」を、2つとか3つとか付与されているので。
せめても、プレイヤーが「こんな方向に話を進めたい」っていう、マスターへの意見陳述ルートだ、とも思ってます*4


なので。
基本的には、夢を使って「少しづつ事実(または別のナニカ)を明らかにしていく」っていうような感じで、運命などを紐解く情報源として使います。


んで。その「明らかになっていく情報」ですが。
キャラクターにもよるのですが、「キャラクター本人の謎」と「シナリオの謎」の、できるだけ双方を、織り交ぜたりまぜっかえしたり融合させたりしながら出す事が多いように思います。


この辺は「キャラクターの運命の使い方」にもよるのですが。
個人的には、出来るだけ「各キャラクターの運命が、今回のシナリオにも絡んでいく」ように作る事が多いので*5
キャラクターの運命のひも解きとシナリオのひも解きには「ある程度の関連性」があるので、そんなに苦労する事もないですね。


あと、そのシナリオに「フレーバー」を入れる、なんて事も割とよくあるので。
そういう時は、夢の中にそのフレーバーを、割と執拗に様々な角度からぶち込む、なんてのもやります。
つい先日やったシナリオで吐露させていただくと、多分おいちゃんだと「花畑、蜂、蜂蜜、ミード、蜘蛛、8本脚、糸」あたりのキーワードを使うと思います。


さて、ほんちゃんの夢歩きですが。
上述に書いた
・本人の運命
・シナリオ
・シナリオフレーバー
のそれぞれから、キーワードを抜き出します。
で、プラスして「出された運命カードの"語り部"の文言」を使います。


これで「語るためのベース」が揃いました。
後は「ショートショートな物語を紡ぐ」だけです。
ちなみに「最後の、真相に迫るところ」以外は、あちこちモヤっとさせたままでよいと思います。「適度に隠された」ものは、プレイヤーたちが沢山の妄想をするためのよいエサになりますから(笑


そうですねぇ今、即興で一つ、作成をしてみましょう。
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20091223/p5 とかちょうどよいので、使ってみますw


スタート場所
 1.寒村、冬直前(もしくは春)の宿屋。旅路での宿泊。
スタート付近夢歩きのきっかけ
 6.村特産の飲み物(お茶、あるいはアルコール類)
オプション
 3.満開の花(場合によっては一箇所だけ奇妙に)
中盤以降の嫌な場所/もの
 3.いきなり出現する青龍:大暴れ
シナリオKeyな人物の背景
 4.すでに滅びた村。何らかの理由で「すでに滅びた人々」が「夢の中で」生きている。事件の解決は夢の開放、すなわち「村人の死」を招く。が、このままではPC達も夢から出られない。
シナリオKeyな人物の立場
 3.騎士や貴族などの高い身分の人
シナリオKeyな魔族
 1.八弦琴の魔族


シナリオフレーバーには、前述の「花畑、蜂、蜂蜜、ミード、蜘蛛、8本脚、糸」をそのまま使ってみます。
多分……全体としては「村にしがみついていた貴族」「すでに村は滅びた」「でも"滅びた事"が受け入れられなくて(+魔族の力?)、村が"夢の中で"まだ生きている」的な背景が浮かび上がります。
スタート付近夢歩きのきっかけで「村特産の飲み物(お茶、あるいはアルコール類)」とあるので、村の特産品をミード(蜂蜜酒)としておきましょう。……金持ってそうだなぁ貴族がしがみつく理由の一端が見えそうな気がするよ(笑
恐らくですが、村が滅びた理由が「青龍」で、きっと夢の中でも定期的に「襲ってくる」のでしょう。
蜘蛛がフレーバーにあるので。貴族は「蜘蛛の糸のように現実に糸を伸ばして、"夢の村"という蜘蛛の巣に人々をとらえて、その生命を使って生きながらえている」のかもしれません。
ここで「あぁ蜘蛛の大公スフィンとかいたなぁ」からお話を紡いでもよいでしょうし、その辺はマスターの深淵知識次第なので「特に蜘蛛の魔族については気にしない(出さない)」でもよいと思います。大体、セッションやってるとちょいちょい「PCが魔族化」してたりするので、設定以外にも、大量に魔族っぽい存在は転がってるだろうしなぁ(笑


そうするとシナリオの流れは見えてきます。
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20091223/p4 あたりでも少し語っているのですが。
ものっそおおざっぱに。コンベンション前提で、セッション前の説明やらテンプレ選びやら設定決めやらが、深淵は丁寧にやっておいたほうがよいと思うので、1〜1.5時間、と仮定して。
割と多くのコンベンションって「11時くらいに開始、18〜19時には終了」が多いように思うので、大体7時間。準備にのりしろみて2時間、昼飯1時間と考えると、残は5時間。
どこぞのお話ではないのですが*6
タイムテーブルを作ったところで「30分のシーン想定で、実際には1時間30分が必要になる」なんてのはザラ、なので。
まぁとりあえず「30分想定くらいのボリュームで実際には1時間かかるであろう」とみると、残5時間なので、大体「1シナリオ、5シーン」という大まかな流れの骨格が見えてきます。


このうち「第一シーン:オープニング」と「第五シーン:エンディング」は確定しているので、あとは2〜4までの3つ。
ごく大まかには
2.シナリオに流されている:あるいは違和感を感じて調査する(必要なら、軽いバトル一ついれて"戦闘ルールを体に叩き込む")
3.謎を解き明かし、最終ターゲットをマーキングする
4.ラストバトル


くらいの感じでしょうか。
これが謎中心だったりプレイヤーがさまよったりすると
2.シナリオに流されている:あるいは違和感を感じて調査する
3.謎が解らないまま、迷走を繰り返す
4.敵が謎を明かしつつ(大体は不利な状態で)ラストバトル


くらいまでのワンパンは許されるのではないか、と思います(笑


んで、夢歩きの話に戻りますが。
大体、おいちゃんがよく使うのは


・シナリオ導入時の「謎に満ちた」夢歩き
・「だんだん、真相の一部が明らかになっていく」夢歩き*複数回
・ラストバトル直前くらいの「全ての真実が、今、明らかになる!!」な夢歩き


くらい、ですかねぇ。
あとは、夢歩きのちょっと「ひねった」バージョンとして「最後で視点がどんでん返し」なんてのをやる事があります。
わりと強く印象に残っているのが。
「魔族に作られたもの」の運命を持っているキャラクターがいたのですが。


ず〜っと、夢歩きで「君は、何か目の前にある水槽のようなもので、"ナニカ"を作っている」という、作成者側の視点で夢をあるかせ続けて。
「自分の失った記憶……もしかして、自分は魔族ないしそれに類するもので、何かよからぬものを作ってしまったのか?」って方向にず〜〜〜っとミスリードさせておいて。
最後の「全ての真実が!!」のタイミングで、「君は水槽の中の"ナニカ"に声をかけるよ。"さぁ目覚めるんだ 'PCの名前' よ!!"」って爆弾落としたことがありました(笑
プレイヤーさんが、本気で驚いてましたねぇ(笑


まぁ、おいちゃんの夢歩きは、割とそんな感じで作っていくことが多いように思います。
実際に「どんな風に夢を歩くのか」については、そのうちBlogのほうに書いていければなぁ、と思いますので、よろしかったらご期待くださいませ。

*1:当たり前だ

*2:今は「知り合い経由」くらいしか受け付けてませんが

*3:はずの

*4:陳述が「通るのか」はまた別問題w

*5:作成場所:セッション場所。作成時間:セッション直前(若しくはセッション中)

*6:Ashenroses Report、と書いてわかる御仁でここを見る可能性があるのは、多分、地球上でわずか数名であろうw

トロールの間に流れる民話集より抜粋

 昔々あるところに、2人のトロール、トロトルとトルートルがいました。
 トロトルは優しい性格をしていたのですが、トルートルはあまり優しくありませんでした。


 ある日の事。2人のおばあさんエルフが、トロール達の所に行きました。
 「もう、何日も水を飲んでいないので、水を頂けますか?」
 トルートルは言いました。
 「お前なんかにやる水はないね。代りに、お前を俺が食ってやる」
 こう言って、半分干からびているエルフを食べてしまいました。
 「ああ、まずい」
 そうです。乾燥しかけていたので、パサパサしてあまり美味しくはなかったのです。
 トロトルはいいました。
 「さぁ、こっちに水があるから、たんとお飲み」
 するとどうでしょう。干からびていたエルフは、あっという間に若帰り、美しいエルフになりました。
 トロトルは、新鮮なエルフを食べる事が出来ました。
 そのエルフは、たいそう美味しかったそうです。


 どっとはらい

るんけむかしばなし

 昔々あるところに、エルフの王国があり、そこには1人のお姫様がいました。
 お姫様は大変に美しい御方で、その美しさは隣近の花屋にまで噂されるほどでした。


 ある時、魔王が噂を聞きつけ、お姫様をさらってしまいました。
 さぁ、驚いたのは、王様です。
 王様は、早速国中にお触れを出しました。
 「姫を助けたものには、たくさんの褒美を取らせる」


 しかし、魔王は強く、数多くの人々が魔王に挑んでは、すべて手折られてしまったのです。
 何年かたった後、人間の勇者達が、その王国に訪れました。
 そして彼らは、魔王に挑んだのです。


 魔王の力は、人間の勇者達を倒さんばかりのすざましさでした。
 が、勇者達は、その攻撃を避け、払い流し、或は耐えて、勇敢に戦いました。
 そして、勇者が放ったとどめの一撃は、見事、魔王を倒したのです。


 さて。回りを見渡しても、お姫様の姿がありません。
 よく探すと、何と、玉座の真上でつるされているではありませんか。
 早速お姫様を降ろすと、お姫様は干からびていました。何年もの間、ずっと吊るされ、乾燥保存されていたのでしょう。
 勇者がたらいに水を張り、お姫様を浸すと、あっという間にお姫様はもどりました。
 「ありがとう勇者よ、これでようやく、お父様の元に帰れます」
 こう言ってはらはらと涙を流す姫に、勇者はそっと呟きました。
 「姫。どうか泣きやんでください。また干からびてしまいますから」


おしまい