すみませんタイトルは某小説のガレーン女史の使った呪文から来てます。
おいといて。
職人という単語はまぁ自分もよく言われますし好きな単語ですが、一方で非常に「よろしくない」使われ方もするわけでいわゆる一つの「頑固職人」とか。
その辺の隔てってどこにあるのかなぁとふと考察などしてみたり。
つい先日あったですが。「メールアドレスはユーザ入力よりも空メール送信のほうが、ミスも少ないしよいですよ」とご提案差し上げたところがあるのですが、どうもクライアント様が頑なに「普通入力するモノだ」と譲らなかったそうです。
大分前の話ですが。「仕様書には変数一覧とかもちゃんと書いてくれ」と言われた事があります前っつったって1〜2年前ですが。
それ以外にも「**を使ってくれ(SmartyとかPEARとかが入ると思ってください)」という発言を耳にするです曰く「枯れてるから」。
彼らに共通しているのが「有用性とか中身とかの検証は一切行わず“思い込みと慣習だけで”発言をしている」ところです。
次点が「同じような面倒くさい作業をちまちまやっているほうがより偉い」みたいな感覚でしょうか。
空メールの話はクライアント様と直にやりとり出来ていないので確認がとれないのですが。
仕様書については「大手さんで銀行とかならやってるから」という以上の理由はなく(そもこのOOPなご時世で、クラス図とかいうならともかく(クラス図は欲しいけどね)、変数一覧ってなに?)。
SmartyやPEARについて言ってきた人に「中のソースコード&ChangeLog読んだ人」と確認してYesと帰ってきた試しがありません。
それでもなお「めんどくさいでしょうけど変数一覧とかまでちゃんと書くからその仕様書は几帳面でよいものになるしそれを頑張るのがお仕事」となり「とりあえずみんな使っているから枯れている“はず”」となるわけです。
私が好むタイプの職人気質の方は、びっくりするくらいいろいろなモノに手を出して検証してたりします。新しいモノにどんどん飛びついて。…まぁ結構な量を切り捨ててw
私もそれなりにはアンテナを張っているつもりですが。勝ったり負けたり一喜一憂の世界です。
そういう方は得てして「驚くほどに柔軟な思考回路」を持っていたりします。
一方で面倒なタイプの職人気質の方は、古いモノにしがみついて新しいモノを学びもせずに否定します。
面白いのが、肯定しているモノに対してですら「きちんと中を開けた事がない」状態で、ただ闇雲に盲進するようにそれらをつかっています。
守破離でいう「守」がきつすぎて「破」に行けない感じでしょうか?
そうそう。人間がミスる事に対して「予防策と検知手法と自動化と改善策」を考える片方に対して、もう片方は「根性論ありきでミスをするなど論外意識してればミスなど起きえない」となります。
ええあえて「どっちがどっちか」は言いませんが。
「昔からこうだった」「みんなこうしてる」はいいのですが。
昔と今が一緒だとは限りませんし、みんながやっている事が「正しい」とは限りません。
ちと、この書籍を是非とも手に取ってみてください。
- 作者: 山田玲司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/12/13
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 155回
- この商品を含むブログ (145件) を見る
で。いいから一度「自分の手元にあるすべてを疑い、調べ、検証して」みてください。
中をひととおりほげったあとで肯定するも否定するも、それは個人の思想ですしそれは尊重できると思うのですが。「自分が盲信しているから君もそれに従い給え」とか言われても…ねぇ。
ただひたすらに慣習を盲信したその先には。もしかしたらレミングの大行進と同じ結論が待っているだけかもしれませんって思うんですがねぇどんなもんなんでしょ?