がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

いつもながら痛いなぁと

Vol.41 他社チームと反目 歩み寄らず 現場で居場所を失う
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080321/296705/
んと…とりあえず。要所要所抜き出してみませう。

U社の現場に初めて出勤した朝,M君は「データベースのことは任せてください。絶対の自信がありますから」と,V社のメンバーを前にあいさつした。「他社のメンバーから早く信頼を得たい」,「なめられてはいけない」という気持ちからだった。

ってのがまぁ、情熱の空回りとかちょっと初手でしくじったとか、色々見え隠れはすると思うです。

ある人物が近付いてきた。プロジェクトを率いる,V社のYリーダーだった。Yリーダーは,「君はずいぶんと優秀なんだねえ。よろしく」と言って,すぐまた戻っていった。

ってあたりからも、第一印象でしくったのはほぼ明白。
とはいえ。

開発プロジェクトに途中参加したメンバーには通常,全体の組織編成や管理ルールなどについて,レクチャーがあるものだ。ところが,M君たちに対しては,誰からも何の説明もなかった。それどころか,業務の具体的な進め方や成果物の内容と形態,確認と承認方法についても指示はなかった。

となり

M君はその後,何度かYリーダーに打ち合わせを申し入れた。だが,Yリーダーは「データベース周辺は君にお任せするよ。なんといっても,スペシャリストだろう?」というだけで,明確な指示を出さなかった。他チームのリーダーに掛け合っても,なんだかんだと言ってはぐらかされてしまった。

となるあたりで、なんていうか駄目さ加減爆発。
挙句に

月の進ちょく会議で,プロジェクト内の対立図式が明らかになった。V社のメンバーが,「データベース周りの成果物は,品質に問題がある」と言い出した

となり

Yリーダーが「データベース・チームは開発済みの部分を再チェックしてください。それでは」と言って,会議を終わらせてしまった。

経由で

翌日から,V社のメンバーはM君たちを完全に無視し始めた。

となり、とどめは

実は,V社はM君の行動を問題視し,契約不履行による損害賠償請求をちらつかせている。

ってあたりがなんていうか痛さ満開。
でも多分。この話の最大の痛さは

1964年,中央大学商学部卒。コンピュータ・メーカーを経て89年にクレストコンサルティングを設立。現在,代表取締役社長。経営や業務とかい離しない情報システムを構築するためのコンサルティングを担当。

という背景をもつ人物(岩井孝夫)が書いていて、しかもこの内容から得られる教訓を、氏は

  • コミュニケーションは,すべての仕事の原点だ
  • 初対面での自分の打ち出し方を研究しろ。そして磨け
  • 部下のSOSを早く拾えなければ管理職失格だ。デスクを離れて現場へ出ろ

であると考えているあたり。
三番目はよいのだが、一番目と二番目は…この話から得られる教訓としては痛い限り。っつかこの教訓に落としたいのなら、もうちょっと違う文脈とか設定とかあっただろうに orz


で、まぁ。もうちょっと斜めからみると、色々と気になる部分が。
まずはじめに気になるのは

V社が開発を受注し,2005年4月にプロジェクトをスタートした。ところが,要件定義や外部設計を進めるうちに,開発規模が膨大で,V社の要員だけでは間に合わないことが判明。

ここ。…採算割れとかしてない?
ここだけを考えると。会社なのか部署なのかはともかく「失敗するプロジェクトだからスケープゴート キボンヌ」な可能性を頭に入れてしまう。
ただ、反証的に気になるのが

長年エンジニアを融通し合っているW社に

ここ。…普通に考えると、もうちょっと「生贄にしやすい羊をチョイスしそうなもの」だとは思うのですが。新しい会社さんとかね。
ただ、さらにうがって考えると。気になるのは「V社とW社との関係性」。上述の反証チックな考察は、あくまで両者が「良好な関係性であった場合」。
ひとつは「割と明々白々な上下関係」の可能性。もうひとつは「何らかのトラブルで関係性を切りたい」可能性。


あとは…よりいっそう痛いのが。「Yチームの上司が、Yチームの意向をドン無視こいて“人月の神話”便りに銀の弾丸的にM氏らを強引にぶち込んだ」説。
「進捗遅れてるんだ人数増やせば解決すんべ」が前提になり「W社なら懇意にしてっから技術者貸してくれるべ」となり以下略。
これもまた現場士気が限りなく低下するひとつの妙案。


とりあえず。「現場同士なんだもんお互い本音で愚痴ろうよ」ってのが第一。それができなきゃ「早く逃げて!!」w