がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

答えのない世界

んと。なんかテレビで大学生をインターシップにして云々いう番組をやっていまして。
なんでも「想定力が足りない」とかなんとかいう話をしていたのでふと気になって。


割合に多くの、特に「学生さん」「教育関係者」がはまるのですが。
学校のお勉強は、基本的にゴールもあれば正解もある世界観です。
でも、現実IT系のお仕事やってると、ゴール設定がないに等しくて答えが存在しない、なんて事も少なくありませんっていうかそっちのほうが普通です。
ある程度慣れてくればよいのですが、とくになれないうちや個人の資質、性格などの問題から「どこか正解がある事を前提にした考え方をしている」人は少なくなくて。ただ、それをやると大抵どこかで大きく失敗します。


で、想定力、という話なのですが。正直言いますと「想定なんて出来ない」と思ってます。この業界。
このあたり…私が趣味にしている、TRPG、というゲームに似ているのですが。


人間、自らの経験や人の話を聞いたあたりから、可能な限りの「全ての可能性」を想定しようとするのですが。
ハッキリと暴言を吐きますと「大抵の人はおかしい」です。
より正確には。
全面的におかしい事は希ですが、1〜2割前後くらいは「なんでンなことしたいの?」と聞きたくなるような、おかしな発想を持っています。


んで。どんなに頑張って鍛えても「その斜め上を行く想定外な発想」っていうのは少なくなくて。でも、その発想こそがビジネスに大きな意味合いを持ったりする事もまた少なくありません。
そこで「どれだけか想定して自らの想定内に落とそうとする」と、想定外の発想に対して対応できなくなります。


しかし、多くの「正解がある世界観の人々」は、どうしても「想定すればいつかは100%網羅出来る」って思ってるように見えるんですね。
なので、奇抜な、でも面白いクライアントのアイデアに、どちらかというと嫌悪感すら抱くような印象を時々受けます。


なので。ある程度大筋はいくつか想定しておくとしても。
「まぁそうはいっても想定外な話も来るんだろうなぁ」と、そのあたりは緩く柔らかい発想力を持ってみてください。
あんまりにもあんまりな想定外のお話なら「ンであんた何したいの?」ってお客様に素直に聞けばいいんです。
イデアの発露たる「やりたい事」は突拍子もなくても、そこに至る道は、案外に順当なものですから。


なので。
想定力なんてぇものを磨くくらいなら、神経の太さと「質問力」を磨いた方が、多分有利なんじゃないかと私は思います。
…まぁ私の経験範囲内での話なので「甘〜い!!」と突っ込まれる可能性も多々ありますが。