がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

どこに寄せてもしわはしわ

元ネタ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1404/07/news118.html?fb_action_ids=10203361565861085&fb_action_types=og.likes


良くないとは思うんだが…まぁちょっとまじめに。


エンジニアの側としては「お客様は素人である」前提で、相手に対して、ある程度丁寧な説明や、説明を理解するために必要な教育や、ってのをする必要はあると思う。
ちなみにここで「"説明と教育"の代わりに弁術を使って、相手が"理解出来たような気分にさせる"」という方法もあり、こちらのほうが低コストだし確実性がある…ってのは「説明と教育は、それを好まないクライアントもいるから」。
ただ、おいちゃん的には「そんなその場限りの事をやっていても後がない」と思うし「必要な知識を持っていない上でそれを学ぶ意思すらないクライアント」と末永くおつきあいをするのは不可能だと思ってるので、おいちゃんは「弁術」を選択しない。
まぁこの辺は、どーゆービジネスをするのかしたいのか、っていう主義主張スタンスにも拠るよね。


なので。
おいちゃん的には、お客様が「緑と透明のインクを使って赤い線を引きたいんです」と"言い出す"ところについては、必ずしも否定的ではなくて。
そこでやるべきなのは「お客様が、"なぜ"そのような要求を持っているのか」っていう、ニーズの根っこを、様々な角度からのヒアリングで確認をすること、だと思う。
そこで「あぁこいつは素人だね」と技術者がお客様を見下しても、あんまり、楽しい状況は生まれないと思うので。


あぁ勿論、横に座ってるPMの発言と態度、そこから透けて見える「技術力のなさ」はどの角度から見てもダウトなので、とりあえずこいつの首は切ること。
技術力の低い馬鹿が「己の技術力の低さ、という分をわきまえずに」仕切る立ち位置にいるのは、純粋且つ高濃度に有害なので。
PMは「相応に高レベルの技術力を持っている」事が前提条件で、それが満たせない場合の次点は「日々気合いで学習しつつも、専門家にきちんと適宜質問をし、細かく確認を取りながら進める」事。
そのどちらも出来ないんなら、居ても仕方が無いんじゃなくて居ると害悪。


お客様については…微妙だなぁ。
ここで技術者がちゃんと「"なぜ"それをしたいんですか?」ってニーズに対する質問をしてたら、その反応によって可否は見えてくるんだけど。
お客様が「技術的に素っ頓狂」な事をいうのはある意味当然だし、その「技術的な素っ頓狂」は実は「その道の専門家だと非常に気づきにくい、新しい着眼点」になる可能性もあって。


なので。
おいちゃんは、お客様の「素っ頓狂なご依頼」は、いくつかの条件を全て満たしていただければ、どちらかというとむしろ「ウェルカム」なものだなぁ、と認識するのです。


・「なぜ」やりたいのか、というニーズの根っこをちゃんと自己分析出来ていること / または、こっちがヒアリングして分析するから、それにちゃんとおつきあい頂けること
・「素人が思いついたやり方」にあんまり固執しすぎないこと。或いは「代替え案」に対して、ちゃんと真摯に検討頂けること


端的に「なぜ」の部分がやっぱりでかいので。
その辺がとても明確な場合、例えば「ニーズの100%は満たせないんだけど、75%くらいは満たせる代替え案なら、技術的に可能なんですがどでっか?」とか「で、そのオミットする25%をどこにするかで、幾通りかパターンを考えてますが、どれが一番グっときますか?」って会話が可能なら、よいんじゃないかなぁ、って思う。


で…翻って。
大本の記事のネタって、技術的に不可能であろうと思われる要求に対して「なぜそれをやりたいのか説明もせず」かつ「思いつきで上っ面だけをばんばんと投げつけまくっている」上で「自分たちの言論の、基本的な矛盾にすら気づいていない ===*1 自分たちの意見に対する、基本的な検証すらまともにやっていない === アイデアを"思いついた"だけで、全く練っていない」からこそ、胃の痛いものになってるのではないかなぁ、っと。


まぁそんなこんなをつらつらと思ってみたので、memoり。

*1:型まで厳格に比較してみましたw