がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

「知ってる」と「使える」は違うんだけどねぇ…

元ネタ
天才19歳のつぶやきに衝撃!「学校がヤバい」と思ったたった一つの理由
http://otoyon.com/archives/1276
http://megalodon.jp/2015-0319-0016-16/otoyon.com/archives/1276


ある意味「こういう人が増えたら、おいちゃんの仕事が無くならないから有難いなぁ」とかも思うのですが(笑
とはいえまぁ、色々と思うところもあるので、突っ込みを。


まぁ、概ね、ここ。

中学生くらいで、そう思い始めたと言うタクミくん。「結局、学校で習うのって、過去のことばっかりじゃないっすか。もちろん、古文とか歴史は、そのまんまっすけど、数学だって、なんだって全部、過去の知識じゃないっすか」
「なるほど…確かにね…」(ヤベ、今気づいたよ、と内心焦る40代普通のサラリーマン)
「それって、結局、検索すればいいじゃないっすか」
「お、おう…(検索ネイティブ世代に圧倒される40代リーマン)確かに、大前研一さんも、現代の人が学校で習った知識を全部メモリーチップに入れたら100円にもならないんじゃいか、と言ってたしな?」と40代普通のサラリーマン。
「だから、学校、マジヤバいって、思っちゃったんすよ。それからっすね、いろいろ好きなことやろう、ってなったのは…」
すごいシンプルに言ってますが、ズバリ今の日本の教育問題の本質を突いている気がしました。ここに、自分で気づいたという点と、その後、好きなこと(タクミくんの場合、映像制作)にドンドン突っ込んでいった行動力が天才の所以かな、と思いました。

先に正面から突っ込むと「餓鬼が勘違いするのはまだともかく、40代でここに気付いてないんならまぁ致命的だよねぇ」としか。


とりあえず「巨人の肩の上にのる矮人」って文章をググってみるのがそれこそ一番よいと思うのですが。別に検索を否定はしていないので。
ただ、じゃぁ読んでいる皆様にも質問なのですが、おいちゃんが「巨人の肩の上にのる矮人」って文章を出す前に、この文章をググりましたか? っていうお話。
以前に http://d.hatena.ne.jp/gallu/20120813/p1 で書いた通りなのですが「知らないことについては、その必要性すらわからない。」。


「だから」まずは過去の事を学んでおかないといかんのですが。
「過去の事なんか、学ばなくても検索すればいい」だと、「検索しなきゃいけないことにすら気付かない」可能性が十分に想起されるんですね。


ってのが、まず、ひとつ。
で、もう一つ、以下に。


おいちゃんがこれでよく説明するのが「格ゲー」と「音ゲー」。
ここでは格ゲーで説明(笑


初めてストリートファイター2をやったのがいつなのかはすでに記憶にないのですが(笑
とはいえ、序盤のころはまぁ結構覚えてます。
とりあえずまぁ基本だろうと思ったので、リュウでやってたんですけどねぇ。
えぇちゃんと横に印刷で「昇龍拳コマンド」とか書いてあるのですよ。


つまり「昇龍拳の撃ち方を、知っている」状態なんですねとりあえず。


じゃぁ「知ってるから出せるか?」っていうと見事なほどにンな事ない状態でして。
…ちなみに「意図的に出せた」事は、ぶっちゃけ、未だに一度もありません orz
いやまぁ速やかに、春麗(百裂脚が出しやすくてねぇw)経由でガイル(えぇ待ちガイルでしたよ?)に行ったので、未だに習熟しとらんのです(苦笑


これが、「知っている」から何度も何度も練習して「習熟する」ってのに、変化していく過程ってのがございます。
初めは頭のなかで「右…下…右下…パンチ!」って丁寧に4ステップかけて入力して全然発動しなくて困るのですが(おいちゃんはここ止まり(苦笑) )。
慣れると「右→下→右下→パンチ」までがほぼ脳内で1ステップになるので、その頃になると多分、脳内では「昇龍拳」であとは勝手に指が動くんじゃなかろうか、と思われます。
これが「習熟する」って事です。
春麗の頃の「吸い込み投げ」は、割と、このレベルで習熟してたかなぁ。


知識のいくつか、特においちゃんの分野的には「コードを書く」とか「設計をする」とか、その辺りが、わりとこれで。
弟子とか部下とか生徒さんとかが設計したりコード書いたりしたのをチェックするときに。出来てないところについて「知識を問う」と、案外に「知ってたり」はするんですね。知らなくても目の前でググらせりゃそれこそ「知る」事ができる。
でも「知ってる」だけではそれを「使う」ことが出来なくて、だから、成果物には何一つその「知識」が反映されてない。


何度も何度も反復練習だなんだして「かみ砕いて消化して自分のなかに取り込んで」からじゃないと、使いこなせない。
必要な時に「使う」ってのは、「知っている」だけじゃどにもならん領域も、少なからずあるんですね。
この辺って、ある程度「ちゃんと熟練熟達の道を歩む」と体にしみこむように理解できるのですが、「浅瀬でバトってる」状況だと、なかなか見て取れないようですねぇ、っと。
その辺が「年若きヤング」であればまだともかく、ある程度の年齢を閲したあたりでなお「気付いてない」ってのもどうかなぁ? どんな仕事の「質」なのかなぁ? とか思わなくもないのですが、まぁおいといて。


あと、ちゃんとかみ砕けると端的に「応用がきく」ってのもあります。
「丸呑み」じゃなくて「かみ砕いてる」から、要素を分解して適宜抽象化したりしてあっちとこっちを足したり引いたり出来るので。
応用もまた「調べた」ではどうにもならん領域のひとつですな。


まぁ正直、比較的若い頃とか、浅い世界とかだと「ググればなんとかなる」は多いです。
ただ、少しばかり長じるにつれ、世界の深みに足を突っ込むにつれ、「ググった程度ではなんともならん」領域がある、ってのに気付くわけなんですね…多分。仕事に真摯に向き合ってれば。


おいちゃんどちらかというと「記憶いいからググれ」ってほうなので、検索自体はむしろ「じゃかすかすべき」だとは思うのですが。
ただ「調べればわかるから学ばなくて良い」は明らかに「違うなぁ」とか思うわけなんですね。


なんてのを、割と聞かれることも多くて一度書いておこうと思ってたので、つれづれ、っと。