がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

職人がかける手間暇

んと…大抵の、いわゆる「職人さんの現場」において。手間暇をかける事は「大変に大切である」と教えられます。
大切に丁寧に、手を抜かずに。


料理人さんは、例えば細かい下ごしらえやら出汁(フォン)引くやら、そういった作業を地道に丁寧にこなします。
藍染めというものがありますが。いきつけの呉服屋さんから伺ったのですが、本当の藍染めは「12のそれぞれ異なる瓶を管理しながら染める」のだそうです。
いずれにしても、そこには大変に地道で細かくコツコツとした作業があります。


正直。
しばらくの間…「我々はプログラマという職人である」という考えと「職人は手間暇を惜しまない/人は職人の手間暇にお金を払っている」という部分にどうしても齟齬を感じていたのですが。
だって我々は如何に「怠惰なプログラムを組むか」という部分に比重を置いているわけですし。


先日、ふとした瞬間に疑問が氷解しました。
我々は。指先ではなくて「頭で」手間暇をふんだんにかけなければなりません。
変数の名前ひとつメソッドの切り方一つはいうに及ばず。if文の式の構成からインクリメントのタイミング、共通化の切り出し方その他諸々。そうしてなによりも「書かないという書き方」「実装しないという実装方法」。
あらゆる事に対して「なぜそうしたのか / そうしなかったのか」を全て瞬時に明言できるほどに、考察という部分で手間暇をかけなければなりません。


神は細部に宿る


あなたは。
今書いてあるプログラムの、各行を「なぜそこはそのような処理に書式に記述になっているのか? それは別の方法がないのか? なぜ別の方法では駄目なのか? よりよい記述はないのか?」きちんと答えられますか? 答えられるようになるべく自問自答していますか?
あなたは「お代を頂戴できるだけの手間暇」をきちんと「頭で」かけてますか? 間違って「頭の手間暇を手抜き」していませんか?