昔々あるところに、2人のトロール、トロトルとトルートルがいました。
トロトルは優しい性格をしていたのですが、トルートルはあまり優しくありませんでした。
ある日の事。2人のおばあさんエルフが、トロール達の所に行きました。
「もう、何日も水を飲んでいないので、水を頂けますか?」
トルートルは言いました。
「お前なんかにやる水はないね。代りに、お前を俺が食ってやる」
こう言って、半分干からびているエルフを食べてしまいました。
「ああ、まずい」
そうです。乾燥しかけていたので、パサパサしてあまり美味しくはなかったのです。
トロトルはいいました。
「さぁ、こっちに水があるから、たんとお飲み」
するとどうでしょう。干からびていたエルフは、あっという間に若帰り、美しいエルフになりました。
トロトルは、新鮮なエルフを食べる事が出来ました。
そのエルフは、たいそう美味しかったそうです。