gallu’s blog

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

芥子の種を持ってきてもらう

システムを作っていると、時々*1、無茶な、或いは無理な要求に遭遇します。
無理であることを説明してもよいのですが…いまひとつ、説明が理解いただきにくいシーンというのが、極めてごく稀に、ほんのわずかばかり、微々たる例外的ケースとして、可能性があります*2


実力行使で(精神的を含む)暴力に訴えるのもまた一興ではあるのですが、あまり楽しい結果にはならないことも少なくないので。
最近つかっているメソッドを紹介いたします。


端的には
・相手に、(彼ら的には)一見可能そうで、その実不可能な「依頼」をしてください
・で、「その依頼の成果がでたら」実装可能です、と、にこやかに伝えます



「うちのサイトの被リンク数が知りたいので、googleとかを使わず、独自で計測できるプログラムを作成してください」とか言われてみたとします。
被リンク数とは「他のサイトから当該サイトへのリンク、が張られている数」です。
母数は、基本的に多分「全世界にあるすべてのWeb Page」です。
いっぱしのエンジニアであれば、考える前に「母数 = 全世界にあるすべてのWeb Page? はぁ?」となるのですが。
これを前提に「ンなもん無理です」といっても、聞き分けのよくない子ちゃんが、ごく稀にいます。


ですので、このように話をします。
「なるほど被リンクですね。では、ベースになる"全世界のすべてのWeb pageのURI"のリストを頂戴できますか? そのリストがあれば、時間はかかりますが(HTMLクロールするからねぇw)、できなくもありません」。


…いやいっそ素直に「無理」って言ってあげたほうが、って気もするのですが。
時々、本当にごく稀に、きわめてレアなケースとして「自分の思い付きが最上位にあって、人の忠告がいまひとつ耳と脳に入り込まない」タイプが、ごく少量、いらっさるので。


元ネタは、お釈迦様の逸話。
こちらのサイトを引用させてもらいまふ。


http://homepage3.nifty.com/junsoyo/hiros/hiro49.htm

キサーゴタミーは,やっと授かった子どもを亡くした。「死んだ子どもを生き返らせる薬」を求めて尋ね歩き,半狂乱でやった来たキサーゴータミーにお釈迦さまは,「芥子(カラシ?)の種を貰っておいで。但し死人を出したことの内ない家から」と言うので,彼女は必死になって死人を出したことのない家を村中探すのだけれど,そんな家があるわけがない。そのうちに彼女は「死者を出したことのない家はない」ことに気づき,「生あるものは必ず死ぬ」というお釈迦さまの言葉を悟って仏弟子となった。


つまり「気付きがあるまで、芥子の種を探し回ってもらいましょう」と。


まぁ「万が一、芥子の種がみつかっちゃうと」もちろん「実装できるんだよね」といわれるので、その辺はちゃんと真摯に設計と論理的考察をする必要があるのですが(別に、無茶を吹っかけることそのものが目的ではないので)。
「100%無理」ではなくても「ちょっと工数膨大ぢゃね? その話」って時は、一度「芥子の種を探してみて」って言ってみると、もしかすると、今までよりは「少しだけ」楽になる、かも、しれません。


保証はしませんが B-p


あぁ真面目な余談。
この辺の話をふって「ちゃんと考えてくれる」お客さんは、なんだかんだ、貴重です。
そういうお客様は、大切に関係性を作っていきましょう。


追記
芥子は、「カラシ」ではなくて「ケシ」であるそうです(岩波仏教辞典、を引いてくださった方がいらっしゃいました。詳しくはコメントを参照してください)。

*1:正確な頻度については言及を避けます B-p

*2:つまり「しょっちゅう」