がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

それでもあなたは値引きをしますか?

via SEを潰した値引き 信頼も連帯感も消えた
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080307/295714/

その結果,X社の提案が最適であるとの結論に至った。しかし,X社の見積もり金額は1億3000万円。A社の予算は1億2000万円だったので,1000万円の開きがある。
そこで,筆者のコンサルティング・チームとX社のSEチームとでより詳細な検討を重ねた。運用に支障のない範囲でハードウエアをスペックダウンしたり,あれば便利だがなくても運用でカバーできる機能を削ったりした。苦労の末,何とか1億700万円まで見積もり金額を下げて予算内に収めることができた。
-中略-
ところがである。A社の社長に最終見積もりを報告したところから,事態がおかしな方向に転がり始める。
社長は言う。
「コンサルの先生もなかなかやるね。けど私ら商売人の交渉はもっとすごいから。まあ見ていてください」。
社長は予算以内に見積もりが収まったことで欲を出した。強引に1億円未満に値切ろうと考えたのである。
9990万円――。
ディスカウント・ショップの値札の発想で,社長は値引き交渉を始めた。
-中略-
1週間後に見積もりは本当に1億円を下回った。
-中略-
その後,X社のSEたちに会ったとき,この値引きが取り返しのつかない暴挙だったことを知った。SEから表情が消えていた。筆者との信頼関係も崩れ,元のそっけない対応に戻っていた。
-中略-
真摯に顧客のことを考えて見積もり金額を削った努力が,政治的判断で無為にされたことを彼らは悔しがった。


プロジェクトはスタートしたが,SEたちのやる気が回復することはなかった。彼らもプロだから,ノルマは淡々とこなした。しかし,前向きな提案は一切ない。何かあると「それは契約の範囲外なのでできません」と言うのが常套句となってしまった。「一応動く」ものはできたが,エンドユーザーからの不満は大きかった。

うんまぁ何も付け加えることなく、そのまんま。
「それでもあなたは値引きをしますか?」


お金を「資源」と読み替えると、より一層色々と。
無理な締め切り。無茶な要求。
その全てが、技術者のやる気を削ぎ倒している事に、いつ気づくのでしょうか?


骨董品を扱う漫画で時々いわれることですが。
金子越しにモノを見てるうちは 何も見えてないのと一緒だねぇ、と。