gallu’s blog

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

コスト計算って「色々な意味で」大切だよねぇ

元ネタは、 https://twitter.com/zacky1972/status/1067383578177155072 から始まる、一連のツイート。
全体で1文になっていると思われるので、「URIの群れ」を書いてから、文章を一気に。

https://twitter.com/zacky1972/status/1067383578177155072
https://twitter.com/zacky1972/status/1067384132068495360
https://twitter.com/zacky1972/status/1067384399627411456
https://twitter.com/zacky1972/status/1067384716553203712
https://twitter.com/zacky1972/status/1067385079175950336
https://twitter.com/zacky1972/status/1067385448706695168
https://twitter.com/zacky1972/status/1067385778492268545
https://twitter.com/zacky1972/status/1067386225818927104
https://twitter.com/zacky1972/status/1067386554811801600
https://twitter.com/zacky1972/status/1067387199480459264
https://twitter.com/zacky1972/status/1067387556969406464

しばしばTwitter界隈その他であふれている「経営者は◯◯をエンジニアに支給するのが当然である」みたいな主張。私に言わせれば「お花畑」と言うしかない。以下,なぜこの主張がお花畑なのかを説明する。
理由はシンプル。では貴方はもし◯◯が支給されたとしたら,その費用をはるかに上回る利益をもたらすことが出来るのですか? 具体的に提案してください,経営者に! ということ。
キチンと具体的な提案をしているにも関わらず,受け入れられないのだとしたら,その時初めて貴方の意見を聞きましょう。
貴方はそうではなく,ただ愚痴をTwitterに垂れ流しているだけではないですか? それで◯◯が支給されると思っているならお花畑ですよ!
経営者が◯◯を支給しないのは,その投資をするだけの価値がないと考えているからです。悔しかったら価値を提案しましょう。
もし価値ある提案をしているにもかかわらず,全く聞く耳を持ってくれないのであれば,転職もやむなしかもしれません。だがちょっと待て! その「価値ある提案」は独りよがりではないですか?
その「価値ある提案」は,会社の利益につながりますか? 顧客が喜ぶことですか? 経営者が抱える課題を解決することですか?
そういう提案をするには経営者が何を見て何を聞いて何を考えて何をしようとしているのかに思いをはせる必要があります。それが経営者視点です。
ビジネスの基本は,相手にとって価値があることを提案して実行することに対価が払われるということです。自分にとっての価値じゃないんです。
そのことに真剣に取り組んでいるのにも関わらず耳を傾けない職場であるならば,それは転職フラグです。そのときは今まで提案してきた価値の話を,面接等でアピールすると良いですよ。心ある企業ならばそんな貴方を受け入れてくれます。
そういうわけで「◯◯が支給されない」と嘆く暇があったら,それを上回る価値を提案して◯◯を勝ち取ってください!以上!

色々と、興味深いかなぁ、っと。

まず
・経営者にお金を出させたいんなら、ちゃんと「彼らに響く」プレゼンしようよ!!
って主張は、それ自体は特に違和感もなく、基本的には「そう思うなぁ」と思う所であります。金額にもよりますが。

その辺を前提にして。
「経営者は◯◯をエンジニアに支給するのが当然である」のあたりについては、まぁ結局の所「程度問題 / 金額次第」にはなるのですが、
ただまぁとはいえ、この一連のつぶやきが、なんとなし、例えば http://kumagi.hatenablog.com/entry/exit-from-ntt とかをきっかけであると考えると。
基本的には「"コスト"って、別に"その場で支払うお金"だけじゃないんだよ?」とか思ってみたりする可能性が高いかなぁ、とか思ってみたりするのです。

かみ砕いて。

では貴方はもし◯◯が支給されたとしたら,その費用をはるかに上回る利益をもたらすことが出来るのですか? 具体的に提案してください,経営者に! ということ。
キチンと具体的な提案をしているにも関わらず,受け入れられないのだとしたら,その時初めて貴方の意見を聞きましょう。

この辺なんですが。
この話って、一見すごく「妥当」に見えるんですが。
・提案するために、その下準備の為にかかる有形無形のコスト(技術者側にも、経営陣側にも)
・その「提案」の内容を理解出来る程度の経営陣の技術的背景:特に「質」に関する感覚
が抜けてるんだか欠けてるんだかオミットされてるんだか、ってな可能性が想起される上に。
それが支給されない事による
・モチベーションの低下とかに起因する、短期的なロス
・「その人材」が流出する等の、中長期的なロス
・評判やら風評やらといった類いの、間接的なロス
とかが、割と馬鹿にならない可能性が高いかなぁ、と、考える訳です。

なので。

経営者が◯◯を支給しないのは,その投資をするだけの価値がないと考えているからです。悔しかったら価値を提案しましょう。

という話なのですが、もしかしたら「提案した"価値"が理解出来ない程度に以下略な、上の方であったり会社の風習や空気や慣習や因習」である可能性も、あるわけです。
ちなみに、一度そういった「空気」が形成されると「なまなかなことでは覆せない」ってのは、以前に https://gallu.hatenadiary.jp/entry/20070123/p1 とか https://gallu.hatenadiary.jp/entry/20080319/p1 とかで、「場」という単語を使って書いております。
まぁ、それ以前に「なんでこの程度のものにまでわざわざ"提案"しなきゃなんないの?」といった金額感のもの、である可能性もあるわけで、その辺も気になる所です。

もし価値ある提案をしているにもかかわらず,全く聞く耳を持ってくれないのであれば,転職もやむなしかもしれません。だがちょっと待て! その「価値ある提案」は独りよがりではないですか?

この辺も、結構な危険フラグ。
「提案」が独りよがりである可能性は、勿論あるのですが。ただじゃぁ「ジャッジする経営陣側の視点」は、独りよがりだったり無能だったり的外れだったり、は、しないんですかねぇ?

その「価値ある提案」は,会社の利益につながりますか? 顧客が喜ぶことですか? 経営者が抱える課題を解決することですか?
そういう提案をするには経営者が何を見て何を聞いて何を考えて何をしようとしているのかに思いをはせる必要があります。それが経営者視点です。

「提案する価値が生み出す利益」が、「それは実際には十分な価値がある」のに、理解できないかもしれない。例えば「中長期に向けてのコスト削減」とか「クォリティアップによる利益の向上」とか、理解できない経営者も、ごく稀に、わずかながらに、存在します。
「顧客が喜ぶ」事のメリットが理解できない、なんてのは、正直「よくある話」。言い方を変えると「目線が、顧客ではなく社内政治に向けられているので、結果として"顧客が喜ぶ"事にメリットを見いだせない」なんてケースが、皆無、とは言えないと思う事も無いわけではなくて。
「経営者が抱える課題」以前に、「それが支給されないことによる困り事」は、経営者が「認識も出来ない」状態、かもしれない。「現場の困り事を真剣に解決する」なんて事は、「それが十分な経営上のメリットがある」にしても*1、そこを真剣に着手できる経営者が、どれくらいいるんだろう?? と。

だとすると、当然ながら「響くわけがない」。
ただ、響かない理由が「提案の失敗"ではない"」んだとしたら、苦労して提案した現場側は、どう感じるんでしょうかね?

ビジネスの基本は,相手にとって価値があることを提案して実行することに対価が払われるということです。自分にとっての価値じゃないんです。

これはYes。です。
つまり「ビジネスの基本は,相手にとって価値があることを提案して実行することに対価が払われるということです。経営陣にとっての価値じゃない」とも言えるんです。
「相手」って単語、なんか一方通行になってないかなぁ??

そのことに真剣に取り組んでいるのにも関わらず耳を傾けない職場であるならば,それは転職フラグです。そのときは今まで提案してきた価値の話を,面接等でアピールすると良いですよ。心ある企業ならばそんな貴方を受け入れてくれます。

うん。だから、「気づけた」人は、転職してるんじゃないかなぁ? と。

もう少し、コストの多寡のあたりを突っ込んで。

例えば「◯◯」が
・もっそ高価で、ちょっとどう考えても簡単に捻出できるようなものではない
ケースの場合。例えば「スパコンが欲しいなぁ」とか「AWSインスタンスを万単位で24時間フル稼働で使ってほにゃららをぶんまわす実験したいなぁ」とか。
そういったようなケースであれば、それはまぁ勿論「提案」も必要でしょうしっつか会社の場合、その先にある「稟議」とか「予算確保」とか、色々と必要だと思われます。
そのクラスの要求を「お願いしたけど駄目だった!!」って言っても「そりゃまぁ、そんな金、出ねぇべさ」って突っ込まれて終わるような気がする(苦笑
まぁだから「稟議通せれば出せる会社さん」に、一定の「いいなぁ、行きたいなぁ」感が出たりするんでしょうが。

一方で
・数千円~いっても1万ちょいで可能なもの
の場合。まぁよしんばエンジニア全員が「それを欲しがる」と仮定して。イメージとしては「メモリの増設」とかそれくらい。
そこを許可するのに「生み出す価値を提案しろ」とか言われると、多分、エンジニアは「サイレントクレーマー」になって。
何一つ文句も言わず、不満を表現せず、ただ「その場から立ち去るのみ」で、気がつけば「(有能なのが)一通りいなくなっている」とかって状況になりかねない訳です。
で、エンジニアが居なくなれば当然
・出来る事が限られてくるからビジネスチャンスが減る
・有能なのがいなくなるからより一層ビジネスチャンスが減る
・求人にコストがかかる
・新しく入った人への教育などにコストがかかる
・下手にネットで「あの会社、まともなメモリ増設すらやってくれない」とか風評が立つと、より一層のコストがかかる(か、エンジニアが寄りつかなくなる)
等など、人事系にとって「頭痛が痛い」状況は、なんぼでも思いつくわけなんですね。

幾分両極なお話をしましたが、つまりは「金額による」お話、でしかないので。
あとは「その会社の懐具合」とかがどうなってるか次第、という、身も蓋もないお話でございます。

いやまぁ確かに「ナニもせずにただ自分の欲だけのために際限なく何かをねだる」タイプのエンジニア()も、見ているので。
もしそーゆーのを見て言っているんだとすると、気持ちがわからんでもないのですが。

ただ、つぶやきを拝見している限りだと。「◯◯」のコストの多寡によらず論調を展開しているように見えるので。もしそうだとすると
・経営者の色々を、割と過剰に高く見積もっている可能性
・「提案」にかかるコストを度外視している可能性
・それらの支給に「価値ある提案」をMustにしている事に対する問題、をオミットしている可能性
・そもそもとしての「◯◯」に必要な金額の多寡が頭にない可能性、または「思い込みで一定以上の金額のみ」を暗黙の了解にしている可能性(で、その「暗黙」が、全員の共通認識とは限りません)
など、色々な事が想起されてしまうんですね。

いやまぁ少しだけ暴言を吐くと。
「エンジニアのガチな会話について行けるくらいの実力と知識を、経営陣が持ってから、言おうよ」とか、思ってみたりもするわけで。

勿論「お金」ってのは「わかりやすい価値」なのですが。
「それ以外の、価値」ってのを、もう少ししっかりとみないと、色々とアウトになりやすいんじゃないかなぁ、と、思ってみたり。

その辺の「中長期の視点視野戦略、有形無形のコスト含め、諸々を併せ持って考えられる」のが、本当の「経営者視点」なんじゃないんですかねぇ?

*1:いや実際、大抵は"ある"んだけど