がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

頭の使い方

たまには、軽量な一冊を。


思考の整理学

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)


整理学とはあるけど、本自体は「エッセイ集」って感じかなぁ、と。
短いエッセイの集合なので、割と気楽に読めます…が、色々な角度から「考える、って、なに?」を問いかけてきてくれるので、とても面白いように思います。


おいちゃんは、かれこれ20年弱くらい前に、友人から頂戴しました(笑
ロングセラーになる書籍ってそんなに沢山はないので、是非一度、読んでみるとよいでしょう。

いささか、斜めから

幾分の毒を含むものではあるのですが、毒は薬にもなるので、ってことで、シニカルな3冊。


ピーターの法則 創造的無能のすすめ

ピーターの法則 創造的無能のすすめ

「組織において人はおのおのその無能レベルまで昇進する」という大変にシニカルな内容。
上司とか呼ばれる連中が「そこそこの確率で」-検閲削除-な理由への背景の仮説が、大体、理解出来るようになる一冊です B-p


部下は育てるな! 取り替えろ!! : 勝つ組織を作るために (知恵の森文庫)

部下は育てるな! 取り替えろ!! : 勝つ組織を作るために (知恵の森文庫)

刺激的なタイトルです。
でも取り替えるのが「なに」か? は、タイトルには書いてないんですねぇ B-p


アホな上司はこう追い込め! (光文社ペーパーバックス)

アホな上司はこう追い込め! (光文社ペーパーバックス)

こっちはまぁ、刺激的なタイトル「そのまま」(笑


いずれも「そのまま鵜呑みにする」と、その毒であっというまにやられる、レベルのブツではあります。
ただそれはつまり「ひとつの側面としての真実」でもあったりするので。
たまには、こういう「毒のある」書籍も面白いかなぁ、と思うのですよ。


…学生に勧めるか、悩んだんですがねぇ。
バイトしてる子もいるし、就職間近な子もいるし。

DB 濃ゆい変

薄いのは前期( http://d.hatena.ne.jp/gallu/20140527/p1 )でやったんで、濃いのを。


前期でも紹介してますが、改めて。
今回の中では「一番薄い」書籍になりますので、まぁ、基本ってとこで。


データベースシステム概論

データベースシステム概論

がっつり絶版な上に中古本がしゃれにならん金額になっておりますが。
とはいえ、基礎が丁寧に書かれているので正直「すげぇ面白い」です。
ちなみに日本語版は6版ですが、未訳の本体「An Introduction to Database Systems」は8版が出ているようです。
An Introduction to Database Systems

An Introduction to Database Systems

流石にいい加減、洋書にも本格的に手ぇ出さんとまずいなぁ…とか、心の底から思う瞬間です。


プログラマのためのSQL 第4版

プログラマのためのSQL 第4版

いささか趣を変えて「SQL」に関する濃い本。
おいちゃん的に「Webのfrontで複雑なSQLは超気をつけろ」派ではあるのですが、「書かない」と「書けない」の間には、絶望的な溝が存在しているので。


まぁ…濃いっつか「死ぬるほど上級職向け」ではあるのですが、後期はこんなチョイスでもよいでしょう、的な。

アルゴリズム

まぁ正確には「アルゴリズムとデータ(構造)」なのですが。
つまりは「A + D = P(Algorithms + Data Structures = Programs)」なのですが。


世の中にある基本的なアルゴリズムは一通り理解し出来れば暗記しておくのが基本でございます。
………なんて言えるほどアルゴリズムの量は少なくありませぬ B-p
実務ベースで考える分には、ぶっちゃけ「必要になってから、理解→分解→再構築」すりゃいいだけの話なので。
基本的には
アルゴリズム系の文章を理解できる程度に読み慣れておく
アルゴリズム系の日本語をプロログラム言語に翻訳できる程度に実装慣れしておく
の2点の底力を求めておくほうが応用が利くので楽だと思われます。


ってんで、そんな事を考えながらの4冊。
いや単純に「手近にあったんで」って理由もでかいのですが(笑


とはいえこれは意図的にチョイス。
切り口が面白いので、入り口出口を揃えて読んでみると面白いかも。


アルゴリズムクイックリファレンス

アルゴリズムクイックリファレンス

これは本当に「リファレンス」。
ざっくり眺めておくだけでもかなり面白いと思われますが、いくつか選んで実際に「自分のお好みやお好まない言語で実装してみる」と、楽しいでせう。


ゲーム開発者のためのAI入門

ゲーム開発者のためのAI入門

ゲーム科の授業もあるんでね。
ゲームでよく使う系ではあるのですが、実は「知ってると業務系でも応用が十分にききまくる」ブツも多々あるので、侮れないものでございます。


勿論「実装できる」の先には果てしない「最適化」があるのですが。
とりあえず「素直に実装する」だけでも、「汚いロジック」とは雲泥の差が発生しますので。


アルゴリズムは、とりあえず「毛嫌いせずにお友達になる」ところからstartしたいものでございます。
…ここで「アルゴリズムは友達! 怖くないよ!」といってどれくらいの人が解るネタなのか判じかねつつ、筆をおきたいと思います。

コンパイラ

え…と…ド直球でございます(笑
いやまぁ「ITの専門学生に何の書籍紹介してんだごるぁ」とかいう声が聞こえそうですが、意図的に気にしない方向で(笑
実際の所、読んで面白い所も多々ありますし、ゲームでも業務でも、実は「がち実用」な部分が少なからずありますんで。


スモールコンパイラ の制作で学ぶ プログラムのしくみ

スモールコンパイラ の制作で学ぶ プログラムのしくみ

スモールコンパイラ の制作で学ぶ プログラムのしくみ

この手の書籍としては、ずば抜けて「平坦」に書かれてると思う一冊。
こちらは割とマジで「とりあえず読んでみる」って感じで読めると思うのです。


とかいう案パイを用意した上で、本命は此方。
懐かしくはこちらから…
isbn:9784781905853:detail

コンパイラ―原理・技法・ツール〈2〉 (Information & Computing)

コンパイラ―原理・技法・ツール〈2〉 (Information & Computing)

現在は、こちら。
コンパイラ―原理・技法・ツール (Information & Computing)

コンパイラ―原理・技法・ツール (Information & Computing)

ガチ勢は是非一度。
ちなみに、気軽に不用意に読むと、割と高確率でめげます(笑


勿論「お仕事でコンパイラを書いている人」ってのは、全体的に見て、大変にごく少数だと思われるのですが。
ただ「コンパイラが内包している技術や知識やノウハウやスキル」は、上述もいたしましたが「ゲームでも業務でも」色々と使えるところが多い、なにげに実りの多い技術だったりします。


「万人にお勧め」ってもんでもありませんが。
ガチ勢に入ろうと志すのであれば、是非、一度は。概論だけでも把握していれば、色々と「今までは見えなかった」何かが見えるかもしれないので。

ハードとソフトのあいだ

元ネタの映画のタイトルを誰がわかるというのだろうか?(笑 *1


おいといて。


おいちゃんはソフトウェアの人間ですし、その中でも割と「coreではない」ところの住人ではありますが。
ただ、とはいえじゃぁ「ハードウェアアーキテクチャを何もしらんでイイ」のかと問われると大変に疑問なところでございます…ってんで、今日はそんなネタから3冊。


30日でできる! OS自作入門

30日でできる! OS自作入門

30日でできる! OS自作入門

「ちょっとばっかり」濃い目なところではありますが。
普段動かしているOSが「どんな風に」実装されてるか、の、さわりを知るには面白い一冊か、と。
「OSを書く際に使われている技術」って、面白いの多いですし、なにげに。


Linuxのブートプロセスをみる

Linuxのブートプロセスをみる (UNIXMAGAZINE COLLECTION)

Linuxのブートプロセスをみる (UNIXMAGAZINE COLLECTION)

さてOSって「電源入れたら動きます」よねぇ…なんで?
ってあたりを解説している一冊。
ただ古いんですよねぇ…って思ったら新刊が!今度買ってみましょう。


で…その辺の根っこにあるあたりを一冊。
コンピュータアーキテクチャのエッセンス

コンピュータアーキテクチャのエッセンス (IT Architects Archiveシリーズ)

コンピュータアーキテクチャのエッセンス (IT Architects Archiveシリーズ)

  • 作者: ダグラス・E・カマー,Douglas E. Comer,鈴木貢,中條拓伯,仲谷栄伸,並木美太郎
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 2人 クリック: 107回
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中身はめっさ面白い…んだけど、翻訳が微妙かもしれない(苦笑
元は洋書なので、英語で読んでしまうのも手。


普段はあんまり意識しない、CPUとかプロセスとかその辺の裏側とか。
その辺ってブラックボックスではあるのですが、ブラックボックスってのは「知らなくていい」じゃなくて「(知ってる事を前提に)"今は"考えなくていい」なわけで…ってのは、以前に書いた通り( http://d.hatena.ne.jp/gallu/20091115/p1 )。


たまには「直接関わらない、ちょっと周辺の知識」も、少し身につけておきましょう。

社会に出た時にどんなスタンスの技術者になるのか?

さて。
後期は、心ゆくまで濃い書籍を(笑
今回のチョイスは「社会に出てからの、自分の"技術者としてのスタンス"を考えるため」の3冊。


トップバッター。
おいちゃんが超絶お勧めな、まずは「いいから読め」的一冊。
ソフトウェア職人気質
人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

  • 作者: ピートマクブリーン,McBreen Pete,村上雅章
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 単行本
  • 購入: 4人 クリック: 85回
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副題が「人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード」であること。「システム開発を成功へと導き、人を育てるための重要キーワード」ではないこと、に、特に留意しつつ。


セカンドバッター。
これもまた「技術と経営」のバランスの取れている現役技術経営者の、珠玉といっていい一冊。
プログラムは技術だけでは動かない ~プログラミングで食べていくために知っておくべきこと

技術力を上げることは大事だし、そこが無ければそもそも論外。
ただ、技術力がある「だけ」でも難しい、その辺のバランスを考えるのにとてもよい一冊。


ラスト。
おいちゃんが好む「技術会社」って、こんな感じなんだよねぇ、的なので、紹介をかねて。

強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

  • 作者: ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン,黒沢 健二,松永 肇一,美谷 広海,祐佳 ヤング
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/01/11
  • メディア: 単行本
  • 購入: 21人 クリック: 325回
  • この商品を含むブログ (37件) を見る
おいちゃんが持ってるのは、完全版ではない、赤い表紙のほう。
まぁ「あんまり違わない」的な話を聞いたので買い直してません(笑
これが「全て」だとも「正解」だとも思わないけど、とても腑に落ちる会社運営なので、おいちゃん的に好み。


学生さんのころはどうしても「技術力」にフォーカスしがちだし、勿論「高い技術力」はとても重要なんだけど。
その高い攻撃力を「振るう場所」とか「振るう方法」とかも合わせて身につけておかないと、いいように「使い潰されたり」とか色々、頭痛が痛いネタには事欠かないので。
「自分を適切に運用してくれる運命の人に会える偶然を祈る」のを否定はしないけど、とりあえず「自分の運用は最低限自分でも出来る」程度には、指針を固めておくといいんじゃないかなぁ? って思うざますの。