がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

前提が「利的協力」なのか「交渉」なのかで変わるんだよねぇ

それがどの程度「よい*1」のかどうか、ってのはあるにしても。
往々にして、「交渉」を前提にした…もうちょっと丁寧に書くと「基本的に、ある程度対立構造にある状態で、妥協点とか落としどころとかっていうところに合意点を持ち込むための対話または議論または取引」を前提にしたやりとりの場合。
多くのケースにおいて、正直なところ「自分たちが合意可能な妥協点」が10であると仮定したときに、一端、100とか500とかいう「踏み込んだ」ところからスタートして、ある程度「引く」ことで「お互いがそれなりに勝ち得たようなムードをだす」ってな技法は、割とよく使われます。


一方で。
おいちゃん含め、通常の開発者とか技術者とかが遭遇する「利的協力」の場合、当然ながら「妥協可能な点が10である」場合は、そのまま10とか、まぁ営業的な事や仕様変更的な事がよぎったとしても、大抵12くらいの踏み込み、になる事が多いです。


んで…この辺をもうちょっと色々とコネますと。
「無理を無体でコーティングして無茶でデコレートするのが日常」な、「下請法なにそれ美味しい?」ってな業者(含む営業)さんは。
「交渉(というかもうちょっというと法曹系のガチンコバトル)」にある程度親しんでいるので、結果「一端、100とか500とかいう「踏み込んだ」ところからスタート」する、なんてことをよくやってきます。
ちなみに「大量の嘘をついてデコイとして押し込む」ってのも彼らがやる手法の一つ*2
嘘は「ばれずに通ればめっけもの」なのと「ばれても法曹の世界ではおとがめ無し」なので*3、まぁその状態だと「嘘付いたほうがトクだよねぇ」状態になります。
あぁ勿論「法曹的バトル以前」の状況であれば「明らかな嘘、を含む脅迫恫喝」が行われるとか、ざら。
なので結果的に
・曖昧な状況で話をすすめて
・少しでもトラブる状況になったら、一気に「踏み込めるだけ」踏み込んで
きます。


一方、技術者とかって割と誠実…というか「現実とバトルをしている」関係もあって「事実を元に」進めていく傾向があるので。
「当初の合意が10だから10」っていう主張をしちゃいます。


対立軸なので、一端、片方を負の値にしてみましょう。


面倒な方々は「-10で落とすために-100を要求」してきて、一方技術者は「10って話だったから10」って主張をします。
結果、平均的なところで落とすと、-45あたりのところに落とし込みの場所が出てきます。


ここで「いやでもだって面倒な方々も落としどころは-10でしょ?」とか思われる人もいるかと思うのですが。
「とりあえず-100って言ってみて通らばラッキー」な方々なので、-45まで普通に踏み込んできます。
ちなみに「早いタイミングで」-45で納得してしまうと、彼らは当然ながら「更に踏み込んでくる」ので、もっともっと面倒になります。


先日、うちの愛弟子から教わって読んでる漫画があるのですが。
その漫画の「一部」に、この手の事象に関する面白い考察というか事実が色々と書いてあるので、是非、ご一読のほどを。
漫画のタイトルは「魔法少女 プリティベル」と申します。
…えぇまぁ「色々な角度で濃い」漫画ではありますが(笑
「嘘つき」の生態の一部とか「賢い馬鹿」の行く末とか「善意に舗装された地獄への道」とか、その手のものが色々と理解できるんじゃないか、と思われます。


閑話休題


「じゃぁどうするの?」ってな話もあるのですが。
正直
・事前の契約を丁寧かつ厳密にやる:そこが出来ない業者は危ない可能性が高いからつきあわない
・危ないかも、と感じた時は、早めに予防線を張っておく:いきなり疑う言動を相手に投げても仕方が無いんだけど、一方で「信頼してノーチェック」もおかしい
・明らかに「危ない」場合は、速やかに全力で切る:損切りはとっととやるのが鉄則です
ってあたりかなぁ、と。


基本的に、相手との対話の類いは「左手で握手をしつつ右手に握った銃口を相手に向けて撃鉄を起こしておく」のが、おそらくは重要なのだろう、と思います。
信頼と警戒の「微妙なバランス」のつかみかた、ですかね。


大量の自戒をこめつつ。

*1:そもそも「よい」ってなんだろうねぇ?って定義からして曖昧すぎ

*2:現実にあったから「あり得ない」とは言わせない

*3:これも実体験